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2016.11.14

社員のパフォーマンス向上のために知っておきたい「人が動く6つのモチベーション」

AUTHOR :   川嶋 美紀子

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川嶋美紀子

米国の企業文化コンサルタントが、世界各国で2万人以上の社員を対象にアンケート調査を行い、50社におよぶ企業の分析、数々の研究、文献を精査したところ、「社員のパフォーマンスのよしあしは、その仕事をするモチベーションにより決まる」との結果にいたりました。しかし、モチベーションにもさまざまな種類があります。どのようなモチベーションが、社員のパフォーマンスを向上させるのでしょうか。

人が動く6つの動機とは?

人が仕事のために動くとき、そこには何らかのモチベーションが存在します。「仕事が楽しくてしかたがない」「出世したい」「経済的安定がほしい」「上司からのプレッシャー」など、さまざまな動機づけがあるのです。

「内発的動機づけ」の研究において第一人者であるロチェスター大学のエドワード・L.デシ氏とリチャード・フラスト氏(著書『人を伸ばす力-内発と自律のすすめ』)は、1980年代に人が動く動機を6つのカテゴリーに大別しました。そして、冒頭で触れた企業文化コンサルタントのリンジー・マクレガー氏とニール・ドシ氏は、それらを現代の職場環境に置き換え、人が働く動機には次の6種類があるとしました。

  1. 楽しみ(Play)
    仕事自体が楽しいから働く。楽しみとは、新しいことへの好奇心。楽しみが大きいと、たとえ仕事で難題にぶつかってもチャレンジ精神が刺激される。
  2. 意義(Purpose)
    仕事が生み出す価値に意義を感じる。仕事のアウトプットが社会的貢献につながることに働きがいを感じる。
  3. 可能性 (Potential)
    仕事を頑張ることが自身の向上につながる。仕事で成果を上げることが自らの能力を高めるとの信念に基づく。
  4. 感情的圧力 (Emotional pressure)
    恐怖、同調圧力、恥など、仕事内容とは関係のない外部からの感情的な圧力によって、自分自身が脅かされているために働く。
  5. 経済的圧力(Economic pressure)
    報酬を得るため、または、処罰を逃れるために働く。仕事内容や自己実現とは関係ない外的圧力によるものとなる。
  6. 惰性 (Inertia)
    働く理由がわからず、仕事内容や自発的要素とは無関係な「昨日も働いていたから、今日も働く」という動機づけ。

「楽しみ」「意義」「可能性」を感じないと人は動かない

上記の6つの動機のうち、1~3は仕事に対する個人の自発的な意志や、行動を変えようという意欲が原動力となる内発的モチベーションです。残る4~6は、仕事内容と結びつかない外的圧力による間接的モチベーションであるため、かえってパフォーマンスを低下させる可能性があります。

なお、新しいリーダーの資質として注目を集める「サーバントリーダシップ」では、部下の主体性を引き出し成長させることでモチベーションを高め、働きがいへとつなげていきます。

内発的モチベーションが高いパフォーマンスをもたらす

ハーバード・ビジネススクールのテレサ・アマビール氏による最近の研究では、内発的モチベーションがより高いパフォーマンスをもたらすことを証明しています。

その研究では文章の創作が好きな被験者を集め、ひとつのグループには創作する理由として「自己表現の場」「言葉で遊ぶのが好き」といった「楽しみ」を示すモチベーションを与えました。そして、もうひとつのグループには「自分の文才で誰かを感心させたい」「ベストセラー作家になって経済的安定が得たい」といった「感情的・経済的圧力」に該当するモチベーションを与えました。

すると、後者の外発的「圧力」によって書いたグループの創造性よりも、前者の「楽しみ」という内発的動機によって書いたグループの創造性のほうが26%高いという結果になりました。

また、別の研究では、ある分析作業を任せた2つのグループのうち、一方に「がんの医療研究に役立つ」との「意義」を与えたところ、もう一方のグループ(「意義」を与えられず、分析結果は破棄されると知らされていた)より報酬額が少なかったにも関わらず、分析により長い時間をかけ、質も後者のグループより高いという結果になりました。

このように、自発的モチベーションがパフォーマンスに好影響を及ぼすことが証明されているのです。

社員のモチベーションが低いときは会社の組織づくりの見直しを

社員のパフォーマンス向上に成功している企業は、「楽しみ」「意義」「可能性」の3つのモチベーションを最大化することに成功しています。逆に、社員のパフォーマンス向上に失敗している企業は、「感情的圧力」「経済的圧力」「惰性」で社員が動いているのかもしれません。しかし、社員が自発的に働きたくなる職場づくりは、特定の部署だけでは成し得ません。企業文化の形成として捉え、人事からの積極的な働きかけが欠かせないでしょう。

なお、モチベーションアップや人材評価については、「知っておきたい!初めての後輩指導で使える「コーチングスキル」」や「今さら聞けない「人材アセスメント」を成功させる3つのポイント」もあわせてご覧ください。

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