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2015.09.28

8割の社会人がTOEIC®未受験!企業の英語力を向上させるには?

AUTHOR :   島 憲司

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島 憲司

近年、日本企業のグローバル化がさらに加速しています。トムソン・ロイターの発表によると、2015年上半期の日本企業による対外M&Aは、円安にも関わらず前年同期比で9.2%増加しており、過去最高のペースだそうです。

それだけでなく、高まる外国人従業員比率や訪日観光客数の増加、2020年にオリンピック開催を控えていることなどから、企業はもとより日本ビジネス全体のグローバル化が加速しています。

そんな中、経済産業省がまとめた「日本企業が人材の国際化に対応している度合いを測る指標(国際化指標)」では

海外進出企業はもちろん、海外未進出企業においても、人材がグローバルな対応力を身につけることが重要である

としています。また、人材育成については、

・人材の国際化を進めるにあたっては、ボリュームゾーンの一般社員を効果的・効率的に育成することが重要になる
・日本人社員に対して、国内外でビジネスをするために必要な英語教育や専門研修を実施することは、人材国際化を進める上で最も基本的な取組の1つである

としており、企業に期待される役割も高まっています。

もはや企業のグローバル対応は避けては通れない、時代の要請といえます。また人事部門の方たちも、企業が時代の流れに乗り遅れないよう、社員の英語教育をどう実施していくか頭を悩ませているのではないでしょうか。

では、企業としてどの程度の英語力を目標にすればよいのでしょうか? また、その目標を達成するためには、どのような取り組みをすればよいでしょうか? 多くの企業が英語力の指標として参考にしているTOEIC®スコアについて、上場企業の現状などを踏まえながら考えていきたいと思います。

上場企業における業務での英語の利用

TOEIC®事業を手掛ける、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)では「上場企業における英語活用実態調査」という報告書をまとめています。この調査は、国内3,254社の人事部門を対象に実施されました(有効回答数304社)。

調査によると、75%の企業が、「英語を使用する部署・部門がある」、または「特定部署・部門はないが英語使用はある」と回答しており、頻度や程度にはばらつきがあると考えられますが多くの企業において業務で英語を使用していることが分かります。

業務での英語の利用

企業が求めるレベルはTOEIC®600点以上!

では、これら英語業務がある企業では、業務遂行に必要なTOEIC®スコアはどのくらいが理想だと考えているのでしょうか。全社(全部門)・国際部門とで分けて調査した結果、全社(全部門)では600点、国際部門では750点と、それぞれに求めるスコアが大きく異なることが分かったそうです。

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当然ながら、英語を常日頃使いこなさなければならない部門の方が、全体平均よりも高い英語力を期待されています。ちなみに750点のレベルは、TOEIC®ガイドラインで「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」レベルとされています。

しかし一方で、国際部門ほど英語を使わない部門も含む全社平均も、600点程度まで上げたいと考えているようです。TOEIC®のガイドラインでは、「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる。」というレベルで、全社員に求めている英語力も決して低くはありません。

英語力強化についての企業の課題

グローバル人材育成のための取り組みを行っている企業のうち、「英語研修」を実施している企業は78.5%にも及びます。「うちの会社もやってるよ!」という読者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。2位の「一般社員が海外経験を積める機会の提供」を挙げている企業は、59.5%あります。「英語研修」と違って全社員を対象範囲とすることはなかなか難しいかもしれませんが、英語力に限らない総合的なグローバル人材育成に目を向けていることが伺えます。

では、こういった英語力強化を図るための課題を企業はどう感じているのでしょうか?調査では、やはりというべきか、モチベーションを向上させることに苦慮しているようです。また、3位に挙がっている人事評価制度化などもモチベーションと無関係ではなく、むしろ関連づけて考えるべきかもしれません。社員の英語能力を向上するため重視すべきポイント

8割の社会人は自分の英語力を把握していない?!

各企業が社員の英語力向上に苦慮する一方で、このようなデータがあります。DODAの「グローバル採用の実態調査」では、社会人のTOEIC®受験・未受験も含めたスコアシェアを調査しています。

調査結果では、約9.1%の社会人が700点レベル以上を取得していますが、一方で未受験の人が80%を占めているという結果になっています。データを取得したアンケート対象が異なることや、TOEIC®以外のテストも存在するため一概には言えませんが、ほとんどの社会人は自分の英語力を正しく把握していない状況と考えられます。

ビジネスパーソンのTOEIC®スコア

社員自身が英語力を把握していないこのような状況下で、せっかく予算を投下して英語研修などを展開しても、ただ受けて終わってしまったり、どのレベルの研修を受ければいいか分からなくて受講を躊躇ってしまう、など最大限の効果を引き出すのは困難です。

企業の英語力を高めるには

企業全体の英語力を強化するには、まず全社員に一度TOEIC®など英語テストを受けてもらい、自身の実力を確認してもらうことが第一歩です。どんなに低いスコアでも、現状を把握することで目標を定めやすくなり、学習するべき内容や受けるべき研修も見えてきます。企業としてもスコアを把握することで、どの難易度の研修を用意するべきか、といった情報を得ることができます。

次のステップとして考えられるのは、TOEIC®スコアを昇進・昇格などの要件に組み込むことです。先に記した経済産業省の国際化指標においても、英語学習のモチベーション向上に有効な施策として挙げられています。IIBCの調べでは、現在TOEIC®スコアを要件としている企業は15.8%に留まっていますが、将来要件とする、または可能性があると回答している企業は45.2%にも及び、今後増えていくことが予想されます。

上記のような、人事制度への組み込みは数ある施策の中の一つです。しかし、具体的なスコアを社員が目指すべき目標として提示し、企業は研修などの施策で社員の努力をサポートするというのは、両者にとって無駄が少なく、社員も前向きに取り組みやすい方法です。会社全体の英語レベル向上は、一朝一夕では実現できません。まだやっていないという企業は、ぜひ社員の英語レベルを把握することから始めてみてはいかがでしょうか。

 

参考サイト:

 

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